■ 田村正和さんになりきって麻雀!
1994年に発売されたスーパーファミコン用ソフト『スーパー麻雀3 辛口』。
麻雀といえばやはり“対人で4人打ち”が一番…と思っていた私も、なぜかこのゲームにはハマってしまった一本です。
その理由のひとつが、**プレイヤーキャラクターに「田村正和」**がいたから。
他にも本木雅弘、上岡龍太郎(?)、謎のおじさんの4人から選べるのですが、当然ながら私は迷わず田村正和を選択。当時から「かっこいいオジサマ」として圧倒的な存在感を放っていた彼になりきって、雀荘で勝負を挑んでいました。
■ モデルとなった“あの人たち”と麻雀三昧
物語の舞台は雀荘「三番館」。そこでは、どこかで見たことのある顔ぶれと対局できます。
登場するキャラクターは、あくまで“それ風”ですが…
- 谷敬
- 森本レオ
- 高見沢俊彦
- 細川ふみえ
- 兵頭ゆき
…などがモデルとおぼしき人物が登場。雀荘のマスターは、なんとYMOの高橋幸宏をイメージしたキャラ。
麻雀を打ち続けて条件を満たすと、新たな仲間が増え、自宅に招待されたりとロールプレイング要素もあり、思わぬ深みに惹きこまれたゲームでした。キャラ同士の掛け合いやセリフの“ボヤキ”も味があって楽しかったです。
■ 田村正和さんの思い出と、3本の名作ドラマ
そんな田村正和さんが、ついに逝去されたというニュースに、胸が詰まる思いです。
80~90年代、彼の出演するドラマはテレビの中心にありました。
多くの人にとって代表作は『古畑任三郎』かもしれませんが、私にとって印象深いのは次の3作です。
● パパはニュースキャスター(1987)
鏡竜太郎(田村正和)は、酒癖と女癖の悪いニュースキャスター。
勢いで3人の女性に子どもをもうけてしまい、3人の娘(全員“愛(めぐみ)”という名前)と一緒に暮らすことになるというドタバタコメディ。
冒頭、自室でテレビを何台もつけてニュースチェックするシーンが忘れられません。
主題歌は本田美奈子の「Oneway Generation」。時代を感じる名曲です。
● ニューヨーク恋物語(1988)
タイトル通り、ニューヨークを舞台にしたラブストーリー。
田村正和が演じる主人公は、異国の地で人生に行き詰まりつつ、岸本加世子演じる女性と心を通わせていきます。
ラスト近く、岸本さんの髪を洗ってあげるシーンがとても印象的でした。
主題歌は井上陽水の「リバーサイドホテル」。モノマネされることも多かったですね。
● 協奏曲(2001)
田村正和と木村拓哉がW主演という豪華キャスト。
カリスマ建築家としての栄光を徐々に失っていく田村正和と、台頭する木村拓哉。二人の間で揺れる宮沢りえ。
かつての輝きを失いながらも、なお魅力を失わない男を演じる田村正和の存在感はさすがでした。
主題歌はバネッサ・ウィリアムスの「アルフィー」。こちらも、曲が流れるだけでシーンがよみがえります。
■ 「完璧すぎない」からこその魅力
田村正和さんの魅力は、完璧なヒーローではなく、やさしげな外見ににじむ哀愁やユーモア、そして時折見せる崩れやすさにあったと思います。
凛とした立ち姿も、たまに見せる情けなさも、どちらも愛される稀有な存在でした。
■ まとめ:心から、ありがとう
ゲームでも、テレビでも、田村正和さんは多くの人の「理想の大人像」でした。
今あらためて、『スーパー麻雀3 辛口』をプレイすれば、きっとその声が聞こえてくる気がします。
「ふふ、君、なかなかやるね」
田村正和さんのご冥福を、心よりお祈り申し上げます。
💡補足情報
- タイトル:スーパー麻雀3 辛口
- 発売日:1994年11月25日
- メーカー:アイマックス
- 定価:10,780円(税込)
- ジャンル:4人打ち麻雀+RPG要素
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