柳楽優弥のビートたけしがいいですね!
Twitterでダウンタウンの松ちゃんが、映画『浅草キッド』のことに触れていたので、
軽い気持ちで、Netflexを開いて見ました。
もともとはビートたけしの自伝小説『浅草キッド』の映画化。
これまで歌しか知らなかったので、
ドラマ化されていたことも知りませんでした。
主演はビートたけし役の柳楽優弥と師匠の深見千三郎役の大泉洋のダブルキャスト。
1980年代の漫才ブームの頃に、
B&B、ザ・ぼんち、ツービートを生で見ていた世代なので、
そのツービートが結成されるきっかけ、
面白くない「北野たけし」、
そして弟子時代とビートたけしの知らないことだらけで
面白かったです。
特にはじめは、主演の柳楽優弥には2021年のドラマ
『二月の勝者ー絶対合格の教室ー』
のクソ真面目なイメージしかなかったので、
お笑いを演じるのは大丈夫かな、
と思っていましたが、
そこは、「北野たけし」の真面目なところを演じるうえで、
絶賛されるべき配役だったと思います。
伝説のコメディアンがビートたけしの師匠
この映画を見るまでは、ビートたけしに師匠がいたことは知りませんでした。
深見千三郎
伝説のコメディアン。最後の浅草芸人。
そして、テレビに背負向けた男。
ビートたけしのマシンガントークはこの人譲りだったんだ!
タップダンスをしていたのも師匠の影響だったんだ!
といろんな謎が解けてきました。
1980年代に青春を過ごした人たちにとっては、
ビートたけしのテレビ番組は切っても切れません。
「俺たちひょうきん族」
「元気が出るテレビ」
「風雲たけし城」
などなど、
毎日毎日テレビに出てくるビートたけしを追っかけて見ていました。
そんな、たけしさんの売れる前に、
あのたけしさんが惚れ込んで弟子入りした師匠が、
個性的で人間臭くて面白い。
人は出会いでいろいろと学んでいくものだとこの歳になって思います。
ここから少しネタバレ
一番印象深かったシーンは、
ツービートが1982年の日本放送演芸大賞を受賞したときに、
その賞金を師匠の深見千三郎に「小遣い」として渡すところ。
そして、お金で一緒に飲みに行ったときのエピソード。
トイレに立つ師匠にハイヒールを履かせようとして、
ボケ突っ込みをするシーンで
なぜか小生50過ぎのおっさんですが・・・、
泣いてしまいました!
その後、「浅草の深見」は失火による火事で亡くなります。
もし、このあとテレビの世界に入っていれば、
師弟関係がさらに広がり、
テレビがもっと面白くなっていたかもしれません。
ビートたけしの存在が、
いろいろな人材をテレビに送り込んでいったように、
そのビートたけしも、そして多くの浅草出身の芸人も、
深見千三郎師匠から学んで世に出ていったことがわかります。
そういった意味では、
プロ野球の野村克也監督も
多くの選手を育てて、
その選手たちが現在プロ野球監督・コーチになるなど、
今のプロ野球に大きな貢献をしていると思います。
監督の劇団ひとりはこの企画を何年も温めてきたようで、
浅草の芸人の世界が好きな理由から、
相方ビートきよし役を浅草芸人のナイツ土屋に決めたそうです。
我ながら半世紀を生きてきたからこそ、
グッとくるものがあった作品でした。
浅草キッド (講談社文庫)
コメント